今回の選挙の論点の一つは、次期の歯科界のリーダーが日本歯科医師会と日本歯科医師連盟の関係をどのように関係付けるかである。
都道府県歯科医師会会長の多くは歯科医師連盟の会長を兼任している。問題意識を共有するためにもっとも効率が良いのがこの選択だ。では日歯と日歯連盟は今後どうあるべきか。3人の候補者の意見は昨年12月7日に歯科記者会主催で行われた共同記者会見では次のように分かれた。
高橋英登氏は、歯科医療に係る予算を確保するためには政治力が必要だが、自分が日歯連盟会長の経験の中で蓄えた実績を日歯のトップの立場で活かしていくとし、ふたつの組織は連携しながら役割の違いを明確にすることとした。
小林慶太氏は、それぞれの組織の役割を明確にして、連携・協力しながら歯科医療の向上に努めることが望ましいとした。
ふたつの組織の関係を独自の表現で示したのが柳川忠廣氏で、「日歯連盟の活動や考え方は日歯がグリップすべき」とし「日歯から離れたところで連盟活動があってはいけない」と述べた。
三氏とも基本的に両組織のあり方は現行のままとしながら考え方はやや異なる。では、日歯周辺の関係者の考え方はどうか。
1月8日、東京・秋葉原で開催された「柳川忠廣君 東京応援集会」に出席した参議院議員の島村大氏(写真:前列右から二人目)は、「日本歯科医師会の会長も日歯連盟の会長も柳川さんにやっていただきたい」と明言した。与党自民党が本当に日歯と連盟のトップの一本化を望んでいるのだとすれば、これは会長予備選挙後の対応にも新たな動きが必要になるかもしれない。
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