日別アーカイブ: 2023年2月15日

高橋英登氏「豊かな歯科界の実現めざす」、選挙報告会にて抱負を表明

 2月14日に日本歯科医師会の次期会長予備選挙の開票が行われ、高橋英登氏が有効投票の過半数を獲得して当選が決まった。選挙権者総数634人による投票総数は630票。このうち有効投票数は628票(無効票2票)。各候補者の得票数は次の通り。敬称略。 高橋英登 319票(当選) 柳川忠廣 283票 小林慶太 26票 同日夕に高橋英登氏は選挙報告会を開き、集まった支援者に謝辞を述べた。 高橋 過半数を獲得して当選させていただきました。本日お集まりいただきました皆さまのご支援ご指導がなければ今日の日を迎えられなかったと思います。自分自身頑張ったとは思いますがまだまだ足りない点があったと反省しております。第一関門は通過しましたが、正式な会長就任まで引き続き気を引き締めていきたいと思います。  私は会長になりたくて手を挙げたわけではありません。歯科に対する思いを遂げたいから手を挙げたわけですから、まだ目的を達成したわけではありません。私は多くの若い人が目指してくれる歯科界を成就したいと思っています。これまでは連盟の仕事が中心で、社団の仕事についてはまだ勉強しなければならない点があります。皆さまのご指導をいただきながら、「高橋を会長にしてよかった」と6万8千会員から言っていただけるような歯科界を作っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。 つづいて報道陣からの質問に次のように答えた。 ▼会長に就任して第一に取り組みたい課題は? 高橋 歯科医師を豊かにすること、それは経済的な面だけでなくマインドも含めてのことです。今は決して豊かではありません。それが未入会対策の第一歩と考えています。それを第一関門として乗り越えていきたいと考えています。 ▼政策で競う選挙が期待されましたが振り返ってどのように感じましたか 高橋 「チーム高橋」が終始貫いたことは、相手を誹謗中傷しないクリーンな選挙に努めることでした。候補者の三人の間では、政策で戦おうということを常に申し合わせていました。選挙に関して改善しなければならない点は多々あろうという気はしています。本来であれば会員にもっと身近な選挙にすべきではないか、自分が会長を選んだのだと思えるような選挙にしなければならない、それが歯科界が一丸となる大きな要素ではないかと思います。今回の選挙に関しては、候補者全員が政策を前面に立てた選挙になったものと思っています。 ▼選挙活動の中でどのような手応えを感じましたか 高橋 全国を回る中で勉強になったのは現場を知ることの大切さでした。東京のことはある程度わかっていても、地方の小規模県の先生とお話をすると様々な違いを感じます。500人近い選挙人の先生とお会いしてご意見を伺いましたが、もっと現場の声を直接聞いて政策に反映しなければいけないと痛感しました。その中で、多くの先生から社団と連盟が分かれていることのマイナスもご指摘いただきました。この点も含め、より多くの会員の意見を反映させながら会務を進めなければならないと感じました。 ▼喫緊の課題は何だと思いますか 高橋 歯科界が疲弊していることは明らかです。特に物価の高騰を背景に歯科材料や水道光熱費などの経費が増え続ける一方で、歯科医療費はまったく上がっていません。これで財界から従業員の給料を上げるよう要望されても応えることは困難です。診療報酬を上げるか、補助金を求めるか、いずれにしてもこの問題を解決することが喫緊の課題です。トリプル改定への対応をスタートしなければならない時期ですが、これまで改定への出遅れ感は否めませんでした。疲弊解消の第一歩として早急に取り組みたいと考えています。

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