医療法人の透明性の確保が新たな論点に―医療法人の事業展開等に関する検討会

 厚生労働省は4月2日、「第4回医療法人の事業展開等に関する検討会」を開催した。議題は、継続討議されている「非営利ホールディングカンパニー型法人制度」についてだが、今回、「医療法人の透明性の確保」および「医療法人制度におけるガバナンスの強化」を、同検討会における新たな論点として追加することが提案された。
 「非営利ホールディングカンパニー型法人」は産業競争力会議で提案されたもので、理念を共有する複数の非営利法人(医療法人、社会福祉法人など)を束ねる上位法人を創設することで、傘下法人のヒト・モノ・カネの有効活用を図り、地域における医療や介護のシームレスな連携を促進しようというもの。新しい概念であるため検討すべき事項は多く、本年末までに検討を進め、その後速やかに制度的措置を講じるとしているものの、議論は難航も予想される。
 「医療法人の透明性の確保」については、一定規模以上の医療法人に公認会計士の監査を義務付けることや、医療法人とMS法人との関係の透明化が提案された。歯科は診療所がほとんどであるため公認会計士の監査に関わることは少なそうであるが、医療法人とMS法人の関係の透明化については、議論の方向性によっては少なからず影響が出る可能性もある。

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