「口腔機能低下症」の概念と診断基準について学会見解―日本老年歯科医学会

 日本老年歯科医学会は11月22日、「高齢期における口腔機能低下症」の概念と診断基準に関する学会見解の報道説明会を、東京・水道橋の東京歯科大学で開催した。同学会はかねてより口腔機能低下症の診断基準について検討を進めてきたが、10月に学会見解論文をまとめ、広く医療従事者と国民に周知するため会見を開く運びとなった。
 櫻井薫理事長は、「高齢になり口腔ケアがおろそかになって1〜2歯程度の喪失や歯の動揺を放置していると、オーラルフレイル、口腔機能低下症、口腔機能障害に至り、国民医療費の増加を招く結果になる。そこで歯科が早期に口腔機能低下症に関与して前段階に引き戻すことが重要」とし、①口腔不潔、②口腔乾燥、③咬合力低下、④舌・口唇運動機能低下、⑤低舌圧、⑥咀嚼機能低下、⑦嚥下機能低下という7つの状態を診断し、このうち3項目が認められた場合を「口腔機能低下症」と判定し、それぞれの診断基準を明らかにした。

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