日歯主催「歯科医療産業・成長戦略シンポジウム」、薬事承認について承認審査機関から申請者の知識不足に対する苦言も

 日本歯科医師会主催による歯科医療産業・成長戦略シンポジウムが11月29日、歯科医師会館大会議室で開催された。テーマは「歯科におけるイノベーションと薬事承認制度を考える」。日歯主催によって臨・学・産が一堂に会した協議は初めての試み。稲垣明弘氏(東京都開業/日歯歯科医療機器委員会委員)、学術から佐々木啓一氏(東北大学教授)、産業界から園田秀一氏(日本歯科商工協会)の三氏が意見を述べた。
 稲垣氏は、「医療機器が市販後に適正に評価され、臨床現場で一般的になるためには、学会や産業界の論理ではなく臨床のニーズに応じたものであるかどうかが重要」と述べた。
 また、承認審査機関「医薬品医療機器総合機構」の鈴木由香氏からは申請者側に対し、「新製品目についてもっと熟知していただきたい。自社製品だけでなく他社の製品も知らなければ特徴を適切に説明できないからだ。製品の臨床的な位置づけや開発のコンセプトも理解して申請して欲しい。医療機器を扱っているのに、医療現場、医療実態、疾患に関する知識が少ない申請者が多すぎる」と苦言が呈された。

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