「医療IT化に対応した地域連携を考える」シンポジウム、歯科医師会館で開催

 医療IT化に関するシンポジウム「医療IT化に対応した地域連携を考える」が2月27日、東京・市ヶ谷の歯科医師会館大会議室で開催された。
 山本隆一氏(東京大学大学院医学系研究科准教授)、石川広己氏(日本医師会常任理事)、北野浩之氏(NTTデータ経営研究所)、冨山雅史氏(日本歯科医師会常務理事)の4氏が講演し、その後に来場者と質疑応答を行った。
 日医の石川氏は、「地域の患者が必要以上に高度な医療を求めて中核病院に集中していることが、医師不足とあいまって医師の負担を増大させ、医師が辞めていくという悪循環を招いている。この集中を医療連携によってどう分散させるかが最大の課題」とし、「IT化の前に、医師、歯科医師、薬剤師、その他介護関係者等が目に見える連携を図ることが先」と述べた。
 また、IT化の進展に伴う企業参入については、「医療・介護分野に市場原理は単純に入り込めないという特殊性を十分配慮してもらう必要があり、企業倫理が厳しく問われる局面も予想される。医療IT化の最大の留意点は、個人情報をいかにして堅持するかである」と考えを示した。

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